江本薬局
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vol.105「内臓脂肪」


Q.(46男性)健康診断で内臓脂肪が多いですねと言われました。以前から体がだるく、朝起きにくかったり、首の凝りつけやめまい、目の疲れに悩んでいます。内臓脂肪と何か関係あるのでしょうか?少しでも体調が良くなればと思い相談に伺いました。化学薬品を長期に飲むのも不安です。漢方薬でいいのがありますか?

A.    脂肪細胞は私たちの生命のエネルギーである中性脂肪を貯える貯蔵庫で、腸間膜にある内臓脂肪と皮膚と筋肉の間にある皮下脂肪があります。近年、糖尿病や高脂血症(進行すると全身の血管の動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こす)、高血圧、生活習慣病の要因になりますが、動脈硬化などを起こしやすいのはこの内臓脂肪型肥満で、お相撲さんのような皮下脂肪型肥満はリスクが少ないことが明らかになっています。
 原因は過食や運動不足と言われていますが、近頃はストレス太り(内臓の代謝が悪くなる)も多いようです。特にお酒を多く飲み出して太りだしたという人は内臓脂肪を疑って下さい。

 漢方では、体内にたまった余計なものを痰・瘀と言い、脾胃(胃腸)や肝の働きを高め、新陳代謝を促進し、根本的に治してゆきます。
 ご相談の方は46才男性、ワープロ中心の仕事で、小太りタイプ。この方には肝機能を助ける柴胡剤の大柴胡湯がよく効くと思われます。もし便秘がちで俗にいう太鼓腹・重役腹タイプの人の肥満性卒中体質者には防風通聖散が用いられます。排便を促し食毒や水毒などの鬱滞を排泄、解毒します。
 他には、田七人参、三黄丸、桃核承気湯なども用いられますが、長期化している場合には駆瘀血剤の桂枝茯苓丸も併用すれば効果的ですね。この内臓脂肪からの高脂血症改善で一躍有名になったのがEPA(青魚の成分エイコサペンタエン酸)とビタミンEです。ビタミンEはカツオ、マグロ、ウナギ(今や高級魚ですが)などに多く、植物油ではゴマ油に特に多く含まれています。
 さて、昔の人には内臓脂肪からの高脂血症はほとんどなく、検査方法もないぐらいでした。今はもう国民病と言えるぐらいです。やはり食生活の変化と足を使わない車社会の影響ではないでしょうか?毎日、公園などで背筋を伸ばしてしっかり歩いている人を私は「えらいなぁ」と感心して見ています。
2018-08-03 14:50:02

vol.104「腰痛」


Q.(55男性)10年ぐらい前から腰痛で悩んでいます。最近では車の運転や庭仕事など長時間の作業はつらく、また歯みがきや日常生活も痛みを我慢しながらこなしています。整形病院では骨に特に異常は無いとのことで、とりあえず鎮痛剤と安定剤を処方され服用を続けています。時々リハビリにも通いますが、相変わらず痛みがとれません。原因がわからず、今後痛みがもっとひどくなるのではないかと心配です。良い漢方薬があれば教えて下さい。

A.    ぎっくり腰などから腰痛で長年悩まされ続けてきた人は多いのではないでしょうか。昔から腰痛は老人の病気と言われてきましたが、最近は若い人達にも増えてきています。原因は骨や筋肉の異常として扱う外科的なもの、肥満や冷え、胆石や腎石、ストレス性など色々あります。いずれにしても腰部への血行障害が原因です。慢性化すると鎮痛剤や神経ブロック注射などの保存療法では間に合わず手術を勧められますが、完治するとは限りません。
 さて、東洋医学では「不通則痛」という考え方をします。痛みは何かの原因で(冷えや血瘀、水毒、気滞など)患部の血行が悪くなり痛みが発生するというものです。漢方では様々な痛みに対して体の根本から治してゆきますが、この腰痛も例外ではありません。難治性の腰痛でも漢方薬で治ってしまった例はよくあります。この相談者は骨や体の他の部分に異常は無く、年齢も55才ですので、原因は心因性腰痛ではないでしょうか?
 まず中国で明の時代から使われてきた漢方薬の疎経活血湯がいいでしょう。腰痛の他には慢性リウマチ、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、寝違いなどにもよく用いられます。また冷え(特に下半身)があり、痛みが強い時には芍薬甘草附子湯を併用します。もし体力がなく腰から下に力が入らず夜間尿などの排尿異常のある中高年なら八味地黄丸がいいでしょう。慢性化した人には桂枝茯苓丸が有効です。他には五積散や独活寄生湯も症によってはよく用いられます。
 いずれにしても内から患部を温め、和らげれば血行がよくなり痛みが薄れてゆきます。近年デスクワークなどで、長時間同じ姿勢を続けることから腰痛を訴える人が多くなっているようですね。

2018-08-02 14:50:02

vol.103「ひざ関節の痛み」


Q.(63女性)年齢のせいもあってか、23年前からひざ関節の痛みに悩んでいます。最近では特に階段を下りる時がつらくて、痛みで正座も出来ません。病院で水を抜く注射と痛み止めの薬を飲んでいますが、しばらくするとまた痛みを繰り返します。農家なので足腰を使う作業が多いのも原因でしょうか。サプリメントも1年程続けてみましたが、あまり効いていない様に思います。こんな症状に効く漢方薬はありますか。

A.
   
年齢を重ねると多かれ少なかれ体にある68ヶ所の関節が弱ってくるものですが、特に一番よく使うひざに、多く関節炎が起きるようです。現在、変形性膝関節症の患者さんは1千万人、予備軍を加えると3千万人と言われています。
 特に
50代以後の女性に多くみられるのは女性ホルモン、エストロゲンの減少による骨生成の悪化が原因と考えられています。 はじめはひざのこわばり感で、すこし歩けば自然に戻りますが12年程すると立ち上がる時や階段を下りる時、正座する時などに痛みを感じるようになります。
  さらに進行して中期になりますと痛みが強く曲がらなくなり、腫れて水がたまるようになります。末期には骨棘が神経を刺激して歩くのが困難になり、足が痩せ関節が変形して
O脚になってしまいます。

  さて漢方では、ひざ囲りの溜った余分な水毒や血瘀をとって筋肉、じん帯、軟骨を強化して栄養を補い、温めながら血液循環をよくして痛みを和らげていきます。今回は63才女性ということで漢方薬は肥満やむくみによく効く防己黄耆湯や独活寄生湯がいいでしょう。早ければ1~3ヶ月ぐらいで治ってしまいます。もし冷え症が強ければ桂枝加苓朮附湯を、また足の引きつりやしびれ、むくみを伴う時には疎経活血湯の併用が効果的です。漢方ではひざの骨だけでなくひざ囲りや足全体をみて治療してゆきます。
  さて、最近高齢者に限らず若い人の中にもひざの痛みを訴える人が多くなってきました。これは車社会やイスの生活が中心になってきたからではないでしょうか。

2018-08-01 14:50:02

vol.102「花粉症」


Q28女性。朝起きるなり、くしゃみの連発で、鼻水がとめどなく流れてきます。かんでもかんでも滝のように流れてきて、ティッシュを詰めて口呼吸で家事をするしまつです。抗ヒスタミン薬も私にはあまり効果がなく、一日中頭がボーっとしています。夜になると鼻が詰まってなかなか眠れません。イライラして子供にもあたってしまいます。漢方で少しでも楽にならないでしょうか?
 
 
A.アレルギー性鼻炎は今や国民病とも言える病気です。現在2000万人以上と言われる花粉症患者さんの9割がスギ花粉症です。私達の体は一度大量の花粉のようなアレルゲンに対して過敏に反応すると、次には少量のアレルゲンに対してもすぐにアレルギー反応が現われ、その繰り返しがアレルギー体質になってしまいます。くしゃみ、鼻水、鼻づまりが三大症状で、ひどくなると目の充血、かゆみ、夜の鼻づまりでの不眠などに苦しめられます。
   現代医学では抗アレルギー剤や副腎ホルモン剤、免疫療法などで症状を一時的に抑えていますが、完治とまではいかない厄介な病気です。
   さて、御相談の方の症状は漢方では寒飲(冷え性の水毒)が花粉の過敏アレルギーで肺(呼吸器管)からあふれ出ています。肺を温める小青竜湯や体の中心である腎を温める麻黄附子細辛湯がいいでしょう。これらを同時に用いても効果的です。また、あまりにも鼻水が多いようですと五苓散や藿香正気散、附子人参湯などの体のむくみをとる利水剤と併用しますと速効性があります。また鼻水は何とか治まったけれど鼻づまりが残って息苦しい時は小青竜湯加石膏がよく効きます。石膏が鼻粘膜の炎症を治してくれます。さらに目が充血してかゆいかゆい時には十味敗毒湯や銀翹散などをお勧めします。
   さて、平均して冷え症体質の人に花粉症が多いようです。この時期、体をよく温めて冷やさないようにしましょう。花粉症には漢方薬が本当によく効きます。ぜひ一度試してみて下さいね。
2018-03-25 14:02:02

vol.101「耳鳴り」


Q52女性。今年の春頃から、右耳が騒がしく「ジジジ…」とした耳鳴りで困っています。トイレの流水音や水道の音がバリバリと聞こえ、寝返りの枕の音など些細な物音にもプチプチ・ガーと反応し、とても不快です。病院での検査では耳管閉塞症かもしれないが特に異常はないと言われ、とりあえず脳の血流促進剤を出してもらいましたが一向に変わりません。少しでもこの不快な耳鳴りの音をなくしたいです。ご相談にのって頂けますでしょうか。
 
A.今回のご相談は「耳鳴り」ですが、この病気には様々な原因があります。一日中の「耳鳴り」ではなく、何かのおりにプチプチ、バリバリ、ガーと騒がしく聞こえるのは聴覚神経の異常興奮ですね。耳鳴りにはセミの鳴き声のような低いジージー音と金属音のようなキーン音があります。私達の耳には漢方でいう肝と腎の経絡が通っています。年齢とともに腎気(腎臓、副腎、性器、膀胱等の作用を含めた機能)が虚し、耳への栄養が不足して起こるのが慢性的に続く低いジー音です。また、突発的に起こるキーン音は肝(自律神経)の緊張で内耳から脳への聴覚神経に異常があるようです。
   さて、御相談の方は52歳女性で音も「プチプチ感、ガー、バリバリ」と強く一日中ではなく水の流れる音、ナイロン袋や紙の音、寝返り時の枕の音など何かのおりにイライラするような耳鳴りがするとのことですね。これは漢方では「肝陽上亢」とか「肝陽化風」と呼ばれ、首から上の自律神経の緊張が続いたため聴覚神経が過敏になっていると思われます。漢方薬は疎肝剤(自律神経をゆるめて気分を和らげる)を用います。
   今回の女性には抑肝散加陳皮半夏、柴胡桂枝乾姜湯、釣藤散、加味逍遥散、四逆散などを用いると症状は改善されてゆくと思います。特にこれらのお薬のうちでも、小児の夜啼きや癇癪持ちなどにもよく用いられる、神経過敏体質を改善する抑肝散加陳皮半夏が合っているでしょう。専門家の先生に御相談してみて下さい。
2018-03-24 13:48:24

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